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当教室では従来より、定評のあった開腹手術に加え、村上教授の掲げる「創が小さく、安全で合併症の少ない、低侵襲手術」を肝胆膵外科の分野においても積極的に導入し、腹腔鏡手術や腹腔鏡を補助的に用いた手術をより多くの患者さんに対しお役に立てるよう日々努力しています。腹腔鏡手術の利点は、従来の開腹手術に比べ創が小さく手術後の痛みが少ない、回復が早く、早期の退院が可能ということです。

元来、肝胆膵の外科手術は、腹腔鏡手術は不向きな分野と考えられていました。しかし、肝切除に関しては2010年4月から保険収載の改正で腹腔鏡下肝部分切除術、腹腔鏡下肝外側区域切除術、2012年4月から腹腔鏡下膵体尾部切除術、が項目追加され、保険適応となりました。それが追い風となり、一部の専門施設を中心にこの手術が広まりつつあります。当教室でもこの分野のフラッグ・シップとなるべく力を入れている分野であります。

肝胆膵外科の腹腔鏡手術は、どの施設でも行っているわけではありません。その適応、手術手技に関しては研究段階であるといえます。当教室では村上教授が得意とし実績のある鏡視下手術の分野で培ったノウハウを最大限取り入れ、安全と根治性(がんを残さず取りきること)を最優先とした上で、より創の小さい手術を心がけています。※ただし、全ての患者さんが腹腔鏡手術の適応となるわけではありません。腹腔鏡手術の適応は患者さんのご理解のもとに厳格かつ慎重に決めております。患者さんによっては、創が小さいことがイコール低侵襲とならず、安全で確実な手術のため、あえて大きな創で手術をする場合もあります。

当教室では2000年に1例目の腹腔鏡下肝切除を、2006年に1例目の腹腔鏡下膵体尾部切除を経験しました。毎年、約90例の肝胆膵手術の経験を通じて、肝胆膵の鏡視下手術においても、従来の開腹手術と同等の合併症の頻度および治療成績である結果が得られました。

当教室は肝胆膵の腹腔鏡手術においても、必ず日本内視鏡外科学会認定の技術認定医が携わり、安全かつ確実に行う体制をとっております。

また、当教室では大学施設の責務である研究・開発においても力をいれています。将来的に医療に貢献すると思われる、安全、確実で合併症の少ない手術のための、新たな手術デバイスの開発、新たな発想の術式の開発、より良い術前・術後の機能評価や管理法を開発し、世界に発信できるよう日々努力しています。

  • ICG蛍光法を用いた系統的な肝切除術
  • 超音波凝固切開装置を用いた出血および胆汁瘻の少ない肝離断法
  • 安全な肝切離のための肝アシアロ・シンチを用いた術前・術後の肝機能評価
  • 胸腔鏡補助下肝切除術

当教室の食道がん手術(VATS-E)で培った最先端技術を応用し、横隔膜直下の肝S4b,7,8(肝円蓋部)の腫瘍に対して横隔膜に窓を開け切除を行うという方法です。

  • 経横隔膜ポート挿入を追加した腹腔鏡下肝切除術(挟撃手術)
  • 3次元モニターを用いた腹腔鏡下手術
  • HIFU(高密度焦点式超音波治療)の肝胆膵手術への応用
  • Habib4X®を用いた無血腹腔鏡・胸腔鏡下肝切除術

Habib4X®とは英インペリアル大学のハビブ教授が開発した、ラジオ波を用いた肝手術専用の熱凝固デバイス。肝は血流が豊富なことから、切離時の出血のコントロールが手術において大変重要と考えられています。そのため切離線に沿って熱凝固した後、離断するという方法があり、これまでマイクロ波(MCT)を用いて凝固を行っておりました。しかし、MCTは1回の凝固に60秒かかっていたのに対し、Habib4X®は約4秒でより安全で確実な凝固が行えます。また凝固される範囲が1cm程度であるため、残肝組織への熱損傷が軽度であり、上述のごとく凝固時間を短縮することが出来るため手術時間の減少につながり、術後の立ち上がりも良好です。


当教室の青木准教授が数年前から英ハビブ教授のもとに通い、医学部倫理委員会承認の下2010年より日本で初めて実際の肝臓手術に使用可能となりました。(米FDA認可済、ヨーロッパCEマーク済、日本はまだ未承認)現在、開腹、鏡視下全ての肝臓手術に使用、肝切除時の出血量が少なくなり、手術する患者さんのお身体の負担が減っています。

  • VINCENT®(富士フイルム:3次元画像解析システム)による、肝胆膵手術、術前シミュレーション、術中ナビゲーション
  • 術中エコーで確認困難な肝微小娘癌に対しLOGIQ E9®( GE横河メディカルシステム:超音波診断装置)のGPS機能付きエコー・プローベを用いた腫瘍位置の確認と肝胆膵手術支援
  • 腹腔鏡下肝切除術前における目的グリソンへのTatooing(色素注入)
  • 3次元プリンターによるRapid Prototypingを用いた肝切除術前シミュレーション
  • 膵IPMNに対する、さらなる低侵襲手術の試み(腹腔鏡下嚢胞核出術、腹腔鏡下膵中央切除術)